2012年7月29日に開催されました研究会「量的調査研究の意義や疑問」の中で交わされました議論について、そのいくつかをご紹介いたします。
[量的と質的]
・最近、質的調査をやる人が多くなった。量的調査のイメージが良くない?質的調査をやっている人は、今回のような量的調査の試行錯誤をどのように感じるのか?
・量的調査と質的調査と変わらない部分がある。今回の報告で量的調査も解釈があることを知れた。量的・質的という区分け自体にも問題がある。同じ評価基準では推し量れないところがあるのでは?
・質的研究は、限られた人間関係でやっているという側面があるので、それを一般化できるのか?出来るだけ客観的に。量的調査のサンプル性は重要。
・自分は量的も質的も両方やる。量的研究は、知らないことに出会う不安がある。質的研究は、知らなかったことに出会う面白さがある。
・質的調査の方が恣意が入るというイメージがあるが、量的調査にも恣意は入る。
・仮説を覆されることのインパクトは社会学と福祉学のあいだで異なる。量的研究の方が仮説を覆されやすい?
・量的調査が行えないような対象もある。何が知りたいかで量的と質的を選ぶことはできる。
・サンプリングの方法について考えることも重要。また、欠損値や無回答を分析するという方法もある。