NPOサーベイ設立の私なりのこころざし(2)

(前回よりつづき)

oshima団塊世代の定年退職に伴う課題が様々な分野で取り上げられています。これまで福祉の現場を引っ張ってこられたリーダー的存在の方々も、退職の時期を迎えています。これらの方々が一線を退く前に、豊富な経験によって培われた知識・技術を次の世代に継承してゆく必要があります。この点は、他の分野でも同様の課題です。

ただし、私は社会福祉特有の課題もあると考えています。社会福祉の場合、「援助技術」が継承してゆく技術のひとつといえますが、中には言葉で表現することが難しいものや、その分野に関わっていない人には理解することが難しいものがあります。

援助技術は社会福祉の専門性と深く関わるものである点から考えると、専門性が何であるのか見えにくいという課題にもつながります。

つまり次の世代に「何を」「どのように」継承していくか、ということを考えたときに、「どのように」にあたる部分だけでなく、「何を」という部分も見えにくい場合がある、ということです。

この点を社会調査に引きつけて考えると、社会調査は、現場実践の専門性を次の世代に継承するためにもっともっと活用されるべきだと思うのです。

そして、「社会調査をするひと」だけでなく、「社会調査を受けるひと」が自らの実践を可視化し、次の世代に伝えることが重要だと思うのです。

(つづく)

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