「ネット時代の調査と身体」記録(2)

2013年1月25日 by 事務局

2012年10月28日に開催されました研究会「ネット時代の調査と身体」の中で交わされました議論について、そのいくつかをご紹介いたします。

[ネットと情報/ビッグデータ]
・ネット上の情報における匿名性の問題。

・ネットを介して自分の情報が知らないうちに使われている。

・ネットアンケートなどはデータが何に使われているか分からない。

・ビッグデータ―集計されたデータが別の用途に利用されて違う価値を持つ。

・ビッグデータの事例として、カーナビの急ブレーキ記録が、まちづくりに生かされることで事故が減少したということがある。

・ビッグデータにおける個人情報の問題は?

「ネット時代の調査と身体」記録(1)

2013年1月23日 by 事務局

2012年10月28日に開催されました研究会「ネット時代の調査と身体」の中で交わされました議論について、そのいくつかをご紹介いたします。

[インターネットと社会]
・ネット社会はいつのまにか知らない間に進展していく。

・ネット社会はその中に自ら身を置いてみないと分からない。

・ネット上の秩序(例えば「炎上」することの)問題は?

・ネットに書き込む側とそれを見る側の関係は?

・ネットで得た情報が人びとの態度選択につながる。  

・ネット技術が人々を変えるとき、そこに何が働いているのか考える必要がある。

「ネット時代の調査と身体」印象記(4)

2013年1月21日 by 事務局

そして最後に、そうした調査環境へのまなざしが切り開くものについてお話しいただきました。

それは、調査環境の問題点を指摘・批判するだけでなく、そのような問題点が生じた社会的背景に目を向けることであるといいます。

そしてそれによって、社会調査が行われている現状の調査環境や社会変動そのものに由来する新しい問題の構図や、新たな地平が見えてくるということについてお話しいただきました。

そうした三浦さんのご報告は、ネット時代に生きる人びとのあり方を問い直すと共に、ネット時代に生きる調査者のあり方そのものを問い直すものであったように思います。

またそうしたネット時代の中で調査・研究を行うことに対して自覚的になることの提起は、現代の社会において調査・研究を行うことがいかにネットによって規定されているかについて考える機会となったように思います。

「ネット時代の調査と身体」印象記(3)

2013年1月18日 by 事務局

それから、調査における情報価値の変容として、インターネット環境の利用によって変わる「身体にとっての情報」知の価値についてお話しいただきました。

インターネット環境の利用は、調査対象や調査方法だけではなく、調査をする人びとのあり方をも大きく変化させたといいます。

ネット社会における「合理性」を重視した知の価値秩序(新規性・即時性、共有性・知名度、簡素さ・明瞭さ)が調査研究を行う人びとのあり方に大きな変化をもたらしました。

それは例えば、学生のレポートの文体がメールやブログのようになっていることや、その中では自分で考察・経験するよりも要領よく「正解」を検索しようとすることなどに見ることができます。

そうしたインターネットの調査環境への影響として、「時事ネタ」としての社会問題への注目が高まることや、「調査できること」と「調査すべきこと」の混在が起きていることなどについてお話しいただきました。

「ネット時代の調査と身体」印象記(2)

2013年1月16日 by 事務局

まずは、調査対象としての身体情報として、ネット時代が生み出したビッグデータ及びその「新しい調査法」がもたらした市場調査の変化についてお話しいただきました。

インターネット環境の利用によって、調査のあり方が大きく変化したといいます。

そのひとつとして、ビッグデータの登場があげられます。それは、人びとの生活上の多様な行動軌跡をデータベース化することによって、簡単に分析することができるようになったというものでした。

それは例えば、ネット上の検索ワードやメールの題名と本文が分析され、それがターゲット広告に使われていることなどに見ることができます。

そうした「身体観の変容」の問題として、本来日常生活で意識して使い分けていたものを、無自覚のまま、第三者に統合的に記録分析され、ビジネスに利用されることについてお話しいただきました。