「ネット時代の調査と身体」印象記(1)

2013年1月14日 by 事務局

2012年10月28日に開催されました研究会「ネット時代の調査と身体」の様子をお伝えいたします。まずは、三浦直子さんによる話題提供について、簡単に記しておきたいと思います。

三浦さんのご報告は、「ネット時代の調査と身体」と題されたものでした。

社会調査とは、人びとの社会的行為を対象とするものでありながら、また、社会調査自体がひとつの社会的行為でもあり、それは、現在進行中の社会変動から影響を受けるものであると考えられます。

そうした観点から、三浦さんのご報告は、ネット時代の調査におけるハビトゥス(特定の社会(集団)に固有の認知・評価・実践の産出原理)を自覚する必要について考えるものでした。

そこでは、調査対象としての身体情報について、また、調査における情報価値の変容について注目され、その中で、調査環境へのまなざしが切り開くものについてお話しいただきました。

「ネット時代の調査と身体」盛会のうちに終了

2012年12月17日 by 事務局

2012年10月28日に早稲田大学にて開催いたしました研究会「ネット時代の調査と身体」は、おかげさまをもちまして盛会のうちに終了いたしました。

三浦直子さんによる話題提供はとても興味深く、その後の議論・交流も大変盛り上がりました。とても素晴らしいイベントとなったように思います。

ご出席いただけなかった方にも、ぜひ分かち合っていただきたく思います。そこで、研究会の模様につきまして、今後このブログを通してご報告していきたいと思います。

「ネット時代の調査と身体」開催

2012年10月21日 by 事務局

来る10月28日に研究会を開催いたします。

テーマ:ネット時代の調査と身体

話題提供:三浦直子(神奈川工科大学)

日時:2012年10月28日(日)14:00~18:00

場所:早稲田大学早稲田キャンパス26号館602教室
( http://www.waseda.jp/jp/campus/waseda.html )

【趣旨】
現代の社会においてインターネットは、人びとの生活の中に浸透しており、人びとの生活そのものをかたちづくるものとなっています。

また、そうしたインターネットのあり方は、日々刻々と変容しており、人びとの生活に大きな変化をもたらしています。

それでは、そうしたネット時代の社会に対して、社会調査はいかにして可能なのでしょうか。また、そうした社会の中で社会調査を行うということは、いかなることなのでしょうか。

社会調査は、社会に対して行われるものである、と同時に、社会の中で行われるものでもあり、それは社会の変化に大きく影響を受けるものであるといえます。

したがって、ネット時代の社会のあり方について考えることは、そうした社会の中で社会調査を行う調査者自身が置かれている調査環境に眼差しを向けることにもなるでしょう。

そこで、今回の研究会では、フランスの社会学者ピエール・ブルデューによるハビトゥス論の視点からメディア研究を行っている三浦直子さんに話題提供をお願いしました。

話題提供では、インターネットの普及による人びとの情報への接し方の変容について、また、そうした社会の中で行われる社会調査のあり方について、具体的な事例を交えてお話していただきます。

今回の研究会では、そうした話題提供をもとに、ネット時代の社会のあり方について考えるとともに、そうした社会の中で行われる社会調査のあり方について考える機会としたいと考えております。

本研究会はどなたでも参加できますが、ご出席をお考えの方はあらかじめ事務局( info@survey-npo.jp )までご連絡下さい。

「量的調査研究の意義や疑問」報告後記

2012年10月4日 by 事務局

2012年7月29日に開催されました研究会「量的調査研究の意義や疑問」の報告者である松本望さんより報告後記をいただきました。

「報告後記」
松本 望(日本社会事業大学大学院)

先日は、貴重な機会をいただきましてありがとうございました。研究テーマについて議論する場はあっても、研究方法や分析手法等について議論をしたり、また立ち止まって深く考えることをしてこなかった様に思います。そういった意味でも、多くの方と様々な視点から議論をしたり、貴重なご意見をいただけたことは、私にとって、とても良い機会で、大きな励みになりました。

どのような研究手法をとるのかといった事よりも、研究テーマやデータと真摯に向き合ったり、悩んだり、葛藤をしたり、相談をして助けを求めたり…といったプロセスや、その結果を何とかまとめて発表をしたり、議論をしたり、という一連の作業こそが研究者自身にとっても、現場の方や他の研究者にとっても重要なのだと、改めて感じました。

今後も思う存分、研究に取組み、たくさん悩んでいきたいと思います。

「量的調査研究の意義や疑問」コメント(3)

2012年10月2日 by 事務局

2012年7月29日に開催されました研究会「量的調査研究の意義や疑問」にご参加くださいました方々からさまざまなコメントをいただきました。そのいくつかを紹介いたします。

・本日は始めて参加をさせていただき、ありがとうございました。修論で用いる量的研究について、松本さんの因子分析のご研究を通じ、そのご苦労や迷いなどのお話をうかがい、とても参考になりました。また、参加者の皆様のご研究のお話をうかがう中で、これから本格的に研究に取り組む勇気をいただいた気がします。またぜひ参加をさせていただきたいと思います。

・初参加でしたが、質の高い意見交換の場に圧倒され、また大変勉強になりました。楽しみにしていた松本さんの発表は研究に至る経過や自身の体験からの疑問も含めて伺えたことで、研究者の研究背景を知る意義も感じることができました。何より、現場にフィードバックできる研究は現場の方の意見からとプレ調査も丁寧にされ、時間をかけて準備された調査票があってこその的確な結果なのだと納得させられました。そして、量的調査の重要性を強く感じるテーマと内容でした。自分を同じ対象者の方々への視点を持ち、研究に取り組まれている姿勢にも大変刺激を受け、多くの共感も得ました。本当にありがとうございました。