社会調査懇談会「その悩みや思いを語る」にご出席くださった方々からさまざまなコメントを頂戴しました。
そのいくつかをこのブログで紹介しています。第4回目は西倉実季さんから寄せられたコメントです。以下引用します。
決して論文化されないようなエピソードや体験談ばかりで、うんうんと頷くことばかりでした。セルフヘルプ効果のある集まりだったと思います。
自分としては、私の研究を通して、調査対象者の困難が社会に媒介されていけばいいなという思いでやっていたのですが、現場の人(支援者)にもっとも評価されたのは、英語でしか読めない海外の研究や動向をまとめたことに対してでした。
この経験を通して、「役に立つかどうか」は最初から掲げるような目標というよりは、事後的にしかわからないものなのではないかと思うようになりました。「役に立つ」のかどうかを判断するのは、研究者ではなく現場だと思うのです。
もちろん、なんとか役に立ちたいという気持ちであるとか、成果のフィードバックをつねに念頭に置かなければいけないことは、その通りだと思うのですが…。
また、ひとことで“現場”といっても、私の場合ですが、当事者、支援者、家族など様々な立場の人がおり、利益関係が対立しているときもあるので、難しいです。
どうもありがとうございました。当日配布された参考資料についてはこちらからダウンロードできます。当日の模様については当ブログ8月11日付記事の印象記もご参照ください。